・女優サイド・


私はお店の中に入ると、
ママが待っていた。


しかも女装ではなく、
男性の格好をしていた。


「ママ?」


「初めて見た?
一応は持っているのよ。」


ちょっと笑いそうに、
なってしまった。


「何笑っているの?」


「だって男性の格好をして、
オネエ言葉だから。」


「分かったよ。
聞いて欲しい!!」


ママの決死な顔に、
私は少し背筋が伸びた。