もっと 近づきたい
もっと 一緒にいたい
もっと 触れていたい

あなたに呼ばれるたびに
どきんと胸が弾むよ


昔っからずっと
一緒だったわたし達


それは、これからも
変わることのない……

わたしにとっては、
すごく苦しい関係



「大きくなったら結婚しよう」

こんなこと言ったのを、
あなたは覚えていますか?

わたしは幼いながらも
ちゃんと理解していたよ

きっと、忘れちゃったよね

誕生日に蒲公英の花束をくれた
眩しすぎる過去のことも



そんなわたしの目の前で
あなたはしゃがみ込んだ


「見つけた!!」


そういって自信有り気に
差し出された手は…

蒲公英を掴んでいた





「誕生日、おめでとう」