「斎藤さん、腕を離して頂けますか?これから部長と約束があるので」


私がきっぱりそう言うと、ゆっくりと手を離す拓海


その瞬間私は部長の手をとり、足早にその場を去った


「…い、おい!!」


背後から聞こえる部長の声


「は、はい!!」


「何かあったのか?」


「い、いえ。何でも…」


部長は私の顔を覗き込むと、今度は反対に私の手をとり歩き始めた


家に着くと私を部屋に上げ、ソファーに座らせた


ずっと無言の部長


コーヒーを2人分だした後、私の向かい側に腰をおろした



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