唇を塞いで




のんちゃんは体をビクッとさせて真っ赤になった


「のんちゃんて?」


「わ、私!!田口和華です!!」


佐伯くんはのんちゃんを見た
そして

柔らかく笑った



「のんちゃん?ふくふくしてて可愛いー。」


「あっ…ありがとうっ」


のんちゃんは泣き笑いみたいな顔をあたしに向けた



「のんちゃん良かったね」

あたしはのんちゃんに耳打ちした
のんちゃんは何度も頷いた




「京、いこ」


「え、いいの?」


「二人だけにしてあげようよ」