唇を塞いで




でも、寝ないなんてやっぱりできないし……



「仕方ないじゃん」


「うん……」


京の言う通り、仕方ない



京はずっとしゃべらなかった


なんか……お腹空いたし寒い


や、ヤバいっ
くしゃみがぁっ……


「はっくしゅん!!」


「大丈夫?もしかして寒い?」


「ち、ちょっと…」


京はかばんから上着を出してあたしに貸してくれた


「ありがと。あ、京のにおいがする……」


スゴく安心するにおい
あたし、京のにおいが好き