唇を塞いで




あたしはその日から、不安で仕方なかった


今でも京のことが好きな人がいるってことは知ってたし

告白されてることも知ってた



でもあんなに自信のある顔ではっきり言われるなんて…



京が消える気がした



「詩希ちゃん、もうすぐミスコンだね」


佐伯くんとのんちゃんの声で、我にかえる



「う、うん」


「俺は毎回ミスコンが楽しみなんだよ~。可愛い女の子たちがさ~」


「ちょっと!!のんがいるのに!!」

のんちゃんがほっぺを膨らませて佐伯くんの肩を叩く