中へ声をかけると、目の前の障子が開いて山南さんが出てきてくれた。 「すいません花音さん。有難うございます。 散らかってますけど、中へどうぞ。」 促され初めて山南さんの部屋へ入ると、部屋の中にはたくさんの本が積み重なっていた。 すごい…。 これ、全部読んでるのかな…。 「どうぞ座って下さい。」 「あ、はい。」 山南さんの前に座り、入れてきたお茶を出した。 *