晋作は静かに私に歩み寄ると、優しく抱きしめた。

晋作の匂いがする……。

私は少し落ち着いた。

「佐助は幸せだったと思うぞ。

お前と出逢えて

お前とおしゃべりして

お前とイタズラして

お前と怒られて



お前に……恋して



愛する者と最期の時を過ごせて……


佐助は絶対に幸せだったと思うぞ。



だから……
お前が自分を責める必要はねぇよ?


その代わりに、佐助の分まで這いつくばってでも生きるんだ

それが、残された者に出来る事だ」

晋作らしい考えだな……

仏様、私はこのまま生きても良いのでしょうか?

逆に生きなければならないのでしょうか?

私にはわかりません。

ですが……私は佐助の分まで精一杯生きていきます。

それだけは確かです。