「それに、どうせお前に突き放すってのは無理だろうしな」


「うっ」


直球で図星つかれた…!!


「…中途半端でも思われたいってやつもいれば、突き放してほしいってやつもいる。でもな、悠由。お前が納得してねぇと、どっちにしろ傷つけるだけだぞ」


「先輩……」


「ああ?」


「ひっ…!!」


ま、まだ怒ってた!


…でも……。

やっぱり先輩に相談してよかったかも。

なんかよく分かんないけど、先輩の言葉ですっと心が軽くなる。

要は気持ちが中途半端なのはダメってこと…?


…やっぱよく分かんない。


首を傾げたり納得したりと忙しいあたしの頭に軽くキスをすると、「ほら行くぞ」と立ち上がった。


「あ、はい…」


慌てて追うように立ち上がり、小走りに近寄った。

ぎゅっと腕に抱きついて、「先輩ありがとう」と笑った。

無言で見下ろして笑顔を返してくれるのが、なんだかとても嬉しかった。


「……にしても、どうでもいいけどお前の兄貴は過保護だな」


「それはちょっと…最近あたしも思ってます…」