良い感じに酔ってきて、でもまだかろうじて意識はある中、
気になっていたことを聞いてみた。


「慶太くんって彼女いないんだっけ?明るくて面白いからモテそうなのに。
そんなに片想いしてる子のこと好きなの?」


「ま、まあね。てかなんで好きな子いること知ってるの?!
俺なんかの話より美希ちゃんは彼氏いないの?



「いないよ。昔、嫌なことがあってから男の人のこと信用できなくなっちゃって。」


「それってどんなこと?もしよかったら教えてもらえないかな?」



『本当はあまり人に話したくないけど、慶太くんになら話せる気がする。
馬鹿にしないで真剣に聞いてくれる気がする。』



そう思った私は、少しずつ高校時代のあのことを話し始めた。