適当に自分の居場所を確保すると、乾杯用のシャンパンが配られた。

『シャンパンかー。まぁ乾杯での一杯くらいなら大丈夫だよね。』


などと思っていると、乾杯の音頭をとるであろう人物が前に出てきた。



「えー皆さん。どうも主催者の加藤です!今日は独り身という寂しさを忘れて存分に楽しみましょう!
来年はこの場にいる一人でも多くの人に恋人がいることを願います!
もちろん僕も彼女募集中でーす!
ではかんぱーい!」




『乾杯。』と心の中で復唱し、シャンパンを一口。

ゴクッ。
『はぁ〜、やっぱお酒美味しい!それにしてもあの人も彼女いないんだ。顔は普通にかっこいいのに。』


元カレの龍之介先輩とは全然タイプで私は少し彼に興味を持った。