今日も地球の上では☆2

あっ!

思わず振り返る。



私の目には、誰も見えない。

純一郎さんには……見えてるの?



再び視線を戻すと、今度は純一郎さんがしっかりと私を見ていた。



「お母さんが……居るの?」



純一郎さんが頷いた。



「移動中、話をしていたら言い争いになり、興奮した『あの人』が運転中のお母さんの腕を掴んだ。

 ……そして、それを振り解こうとしたら、カップホルダーにあった缶コーヒーにぶつかってそれが足元に落ちて、ブレーキペダルの下へはまった。

 ……それに気を取られている一瞬のうちに、事故になったそうだ」



人は1日で、いったいどれだけ泣けるのだろう?

純一郎さんの言葉を聞いているうちに、自然と涙が溢れてきた。



「あれは……事故……だった、の?」

「そう、事故だ」

「無理心中、とかじゃ」

「そうじゃない。事故だ……お母さんは、風花を残して死を選んだりはしていない」