今日も地球の上では☆2

「その古い天文台は、『あの人』と母の思い出の場所だったみたいで、『あの人』は母にヒントだけ与えて、私の居場所を探し出させようとしたみたいなんです。

 そして、母が1週間後に見つけ出してくれました」



母と再会出来たその瞬間は、恐怖から解放されて安堵した。

でも。



「母が『あの人』に言ったんです……

 『2人だけで話がしたいから、風花は帰していいでしょ? そうじゃないと、もうあなたとは2度と話せません』

 ……それで、私は解放されました。その場所からの帰り道は知っていたので、母から1人で帰るように言われ……

 別れ際に、抱き締められて『愛してるよ、風花』って言われて……

 それが私の聞いた、母の最後の言葉になったんです」



今、抱き締めてくれている純一郎さんの温もりと、あの時感じた母の温もりがダブった気がした。

あの言葉は、母の覚悟から出た言葉だったの?

この疑問だけは、きっと誰も解決出来ない。



「その後、母が運転して『あの人』と一緒に違う場所に移動している途中……交通事故で2人共、亡くなりました」



私は無意識に、下唇をキュッと噛んだ。



「スピードの出し過ぎでカーブを曲がり切れずに、壁にぶつかって……。

 現場には、ブレーキの跡が無かったから……無理心中じゃないか、って話もあって……事故なのか、自殺なのか、分からないんです」



お母さんが居ない今……確かめる事が、出来ない。



ねぇ、お母さん。

私の為に、『あの人』と一緒に死んじゃったの?