今日も地球の上では☆2

「『あの人』が言うんです……

 『風花は間違い無く、俺と君のお母さんの血を持つ子供だ。俺とあいつが愛し合っている唯一の証なんだ』

 ……そう言う時だけ、優しい顔で私を見るけど、それは多分、私を通して母を見ていたんだと思うんです」



時々見られた『あの人』の優しい表情。

でも。



「『あの人』は情緒不安定で、それが凄く怖かったんです。

 そして、誘拐されたその日から、毎日……

 『あいつもおまえも俺の事が忘れられないように、体に印(しるし)を刻み込んでやる』

 ……そう言って……1日1回、背中にタバコの火を押し付けられました」



あの時の痛みと恐怖が蘇り、体がガクガクと震え出す。



ギュッ

純一郎さんが、まるでその震えを止めるかのように、両手できつく抱き締めてくれた。



思い出さないようにしていた。

忘れようとしていた。

何も無かったように、笑って生きて来た。



でも。

きっとその笑顔は、愛想笑い。

そして、元気は……空元気。



今、乗り越えないと……きっと、私は一生、心の底から笑う事が出来なくなってしまう。