「ごちそうさまでした」

食べ終わって私が挨拶をすると、純さんはクスッと笑った。



「どうしたんですか?」

「ああ……ちょっと表情が明るくなったから、腹いっぱいになって少しは元気になったのかな、と思ってさ」



もうっ。



「まるで私が食いしん坊みたいな言い方、止めて下さいよ。……でも、お母さんのオムライスのおかげで、気持ちが楽になりました、ありがとうございます」



私の言葉を聞いて、純さんが苦笑いをした。



「純さん? どうしました?」

「んー……まぁ、今度でいいや」

純さんはちょっと考えてからそう呟き、その後、私を見て優しく微笑んだ。



「で? 話を聞こうか」



あっ。

さっきより、気持ちは落ち着いた。

うまく話せなくてもいい……純さんに、話そう。