「お兄…ちゃん?」 「そうだ、僕がこれから君のお兄ちゃんになってやる。」 それから僕は毎日、病院へ来ている。 少しでも僕が彼女の心を満たすことができたら。力になれたなら。 いつの日か、そう思うようになっていた。 「…いちゃん!お兄ちゃんってば!何ボーッとしてるの、お兄ちゃん?」 「あぁごめん…ちょっと昔のこと思い出してただけだよ。」 「ふぅーん…ならいいけど。」