そのような女神の心は、彼には伝わりませんでした。


 彼はまだ愛を知らず、女神を母のように慕っていたからです。


 その気持ちは充分、女神はご承知でした。


『私はあなたが傷つくのに耐えられない。日々鍛練を積み、己に厳しく他を慈しみ、男らしさと少年のはかなさをまとった、あなただから』


 しかし闘いは始まってしまいました。


 女神の鎧は重く、楯を持つ手は震えていました。