遠い昔。


 銀河が人を産んで、神々が君臨した時代のこと。
 

 神々は争っていました。
 

 人間が数を増やすつど、その神々を利する者の数が散じ、限られていったからです。


 信仰の偏りが、神々の嫉妬を買い、その尊厳を傷つけようとまでしていたのです。
 

 とある女神は言いました。


「我々は争うべきではない」


 力ある男神は言いました。


「ならばあなたが去るがいい」


他の神々は自分こそ地上の覇者、と信じてあえてなにも言いませんでした。