ー教室ー 「和美! やっぱり告白だったでしょ。 返事どうした?」 「…断った。」 「そんなぁ…和美、本当に好きな人いないの?」 そう聞かれた時に、素直に中谷が好きだと言えばよかったのかもしれない。 でも、この時の私には友達を悲しませてまで自分の恋を叶えようとは1ミリも思わなかった。 「うん。いるわけないじゃん。」 言葉の重みには、言った後に気付かされることが多い。 少し胸が痛んだが、気にかける事をやめた。