最後に、 黒百合ちゃんが いいかけた言葉はなんだろう? 俺はそれが気になって仕方がなかったが、 咲柚と慶悟は、黒百合ちゃんに 乗っ取られていた真唯が 今まで黒百合ちゃんの立っていた場所に 倒れていることに気がついて、 そっちへと走っていた。 「真唯!真唯!」 慶吾の呼びかける声に反応するように、 今まで止まっていた、 空気を吸う音がしだした。 「真唯…っ」 慶吾はそう安心したように呟くと、 真唯をぎゅっと抱きしめた。