2人は神社への短い階段をあがる。 あたしも そのあとを追って走る。 2人は鳥居の中へ入っていく。 あたしもその中へ入ろうとした。 ばちっ。 何かにその行く手を阻まれる。 見えない壁。 中で脅える害虫。 小刻みに震えるその唇が紡ぐその言葉を、 あたしは唇の形で読み取る。 否、読み取ってしまった。