「またあとでね、真樋くん。」 彼女は笑う。 「あたし、行かなきゃ。」 彼女は俺の横を通り過ぎていった。 「黒百合ちゃ…!!」 彼女の名前を呼ぼうとする。 彼女はもういなかった。 速い…! 咲柚と慶悟が危ない。 制服のズボンのポケットに 入れて置いた携帯電話を取り出して、 慶悟に電話する。