この声が枯れるまで


光輝との会話が途切れてしまった。
次に、口を開いたのは光輝の方だった。


『百合ってさ…』

『うん?』

『良い名前だよな。なんか…綺麗で』


『え…初めてそんな事言われたよ…』


好きな人に褒められると舞い上がってしまう。
これは人間なら必ずこうなるだろう。
嬉しすぎる…。


『良い名前だと思うよ?由来とかないの?』


『私も百合って名前気に入ってるんだ!由来は…聞いた事ないな…今度聞いてみよっかな…
パパとママに』


『うん…聞いてみろよ』


光輝は私を見つめて小さく微笑んだ。
光輝と目が合ってしまう。
照れはじめる私。
私はすぐ視線を逸らした。


『光輝は?由来あるの?』


『あるよ…』


『何…?』


光輝は真っ直ぐ夕日を見て、話し始めた。


『いつも光みたいに輝いているように。だから光輝』


『す…ごいね…かっこいい名前』


『さんきゅ!』


《光みたいに輝いているように》


光輝は名前の通り、かっこよくて、今は私の光。私の中で光みたいに輝いている。
一生この光が消えない事を願った。



『光輝!明日から普通にしてよね!約束ね!』


『百合もな!』



『うん!じゃあね!』


私は来た道を戻る。
光輝はこの時なにを思っていたのかな?


それと気になること一つ。

私の由来は何だろう?