彼がカフェに通い始めて、3ヶ月くらい経ったある日。 彼の隣の席が空いたから、私はダスターを持ってテーブルを拭きに行った。 ーーーカサッ そんな微かな音と共に、テーブルの上には一枚の紙が置かれていた。 おかしいな。 こんな紙、置いてあったっけ。 疑問に思いつつ、手に取ったときだった。 『それ、俺の連絡先。』 思わず後ろを振り向くと、優しい目をした彼が、ただ真っ直ぐに私を見ていた。 『いつも頑張ってるよね。良かったら連絡ちょうだい。』