彼と初めてまともに言葉を交わしたのは、うだるように暑い夏のあの日。 元々は、他人同士の私達。 いや、他人は違うか。 お店の従業員とお客さんって関係だった。 私が従業員、彼がお客さん。 私がバイトしていたカフェに、週2〜3日の割合できていたのが彼。 ピシッとしたスーツを着て、窓際の喫煙席に座る。 注文はアイスカフェラテ。 それを飲みながら煙草をふかして、いつも外の景色をぼーっと見ていた。