『……………はっ?』




途切れそうになる意識を無理やり繋ぎ止め、どうにか返事をした。


…否、返事と呼べるのかはわからないけど。




「生憎、金は無い。聞けるのはそれ以外で、だ。…ああ、お前も年頃の女だし身体がイイか?それが一番手っ取り早いしな。よし、それで納得か?」




一人でつらつらと饒舌に述べ、蕪城先生は一人で勝手に納得し頷いた。



……要するに、これは。



口封じ、ってやつか。




『……………』




なるほどね。


そりゃあんな格好を見られた上に、こんな口調まで聞かれちゃったもんね。


学校にバレたら困るし、あたしの要求をさっさと呑んでお互い利害一致させるのが得策だよね。



さっすが先生、大人な対応。



慣れすぎてて怖いけどそこはまぁ目を瞑ってあげるか。


で、なんだっけ?


身体って言った?


ああ、つまるところ性交しちゃうってことですよね。


あはは、わかりやすい。


誰もが憧れる蕪城先生と肉体関係持てたら、誰だって墓場までこの秘密を持って行けそうだわ。


あたしも例外なく、ね。






……………って!!!!!







『……ふ…』



「は?」







『ふっざけんなよ!!!この似非野郎がっ!!!!』






―ガンッ!!!






あたしに跨がっていた先生の無防備な腹を、力一杯蹴り上げた。