「お兄ちゃん…」 初めて呼ばれたその声は、弱弱しく小さい声だった。 お兄ちゃん。その響きが新鮮で、嬉しくて… 俺がこの子を守っていく。 そう決心したんだ。 小6のあの夜から俺は決めていたんだ。 一生、泉を守っていくと。 その想いが、いつしか恋になって… 泉を愛した。