電車の中はけっこう俺らぐらいの若い奴らでごっちゃ返していた。 俺は、心愛がプレゼントしてくれたマフラーとニット帽、それと普段はゼッテ―――かけないメガネで変装していた。 それでも、危険はいっぱいだ。 ここでバレたら心愛を巻き込む。 そんな事出来ない。 俺は終始黙ったまま俯いていた。 そのうち…… 睡魔が襲ってきて…… 俺は眠ったみたいだ。