「俺のそばに戻って来てくれって言ってもムリそうだな……」
伸樹の視線は晶羅がギュッと握りしめているわたしの手を見ていた。
「わたしは、この手は何があっても離さないって思うんだ。」
「そっか…… 今日は話せただけでもよかったよ。 本当にごめんな」
伸樹が頭を下げる。
その横で、利香も頭を下げる。
「わたしも逃げ出してごめんなさい。利香元気な赤ちゃん産んでね」
「心愛~。」
利香が泣きながらわたしに突進してくる。
「よしよし。」
利香の頭を優しく撫でた。
今日からまた……友だちだね。
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