この体制じゃ心愛の表情がわからない。 慌てて、マフラーを外して心愛の前にしゃがみ込んだ。 耳は両手で塞がれ、全ての音を拒んでいた。 その目からは涙がこぼれて、スカートを濡らす。 俺、また心愛のこと泣かせてしまってるのか…… 何してるんだ俺?? 俺と居たらそんなに辛いのか?? 「心愛??」 両耳を塞いでた手の……力がぬける。 「ごめん……何でもない…」 寂しそうな笑顔で心愛が笑った。