「真中さん、真中さんってば……」
〝何だよ……〟
寝かせろや!!
誰だうるさい!!
名前を呼ばれて、睡眠を邪魔される。
「真中さん……」
「あぁッ……」
イラっとしてしまう。
「ごめんなさい……でも、ずっと携帯鳴りっぱなしで…。放っておこうかと思ったんだけど、ずっと鳴ってるから急用かもって……」
「うぅわぁ―――――――今何時??」
「えっと、もう18時だよ。」
「あっごめん。 ありがとう」
俺は慌てて携帯を手に取ると10件以上の着信。
手の中でブルっと震えだして、シンプルな着信音が鳴り響く。
「あっごめん。 今行く」
電話を切ると慌てて部屋を飛び出そうとした。
「ちょっ真中さん門限20時だからね。」
「門限なんて関係ない…そこの鍵だけ開けといて……」
俺は窓を指さしてニコッと笑う
「まっ窓ってッありえない!!そんなことバレルに決まってるでしょう」
「点呼は適当にごまかしといてね。」
投げキスをひとつ…… 俺は部屋を飛びだした。


