「神崎は悪くない!! 責めるなら俺だけを責めろや!!」
黒板消しを手に取り黒板一面を荒々しく消して行く清水君。
学ランの肩はチョークの粉で白くなっていく。
「わたしも消すね……」
黒板は綺麗になってもわたし達のしたことがなかったことになんてならない……。
利香は学校を休んで……
携帯も拒否られつづけている……
「行くぞ!!」
黒板を消し終えた清水君の手がわたしの手を掴んで教室を飛び出した。
階段を上へ上へ駆け昇って、
何もかもから逃げるようにひたすら走った。
キィ―――――――
重たい扉の先には青く自由な空があった。


