「は？名前なんか言わないとダメ？」

「・・・別に言わんでもいいけど」

正直腹がたった
私しか知らないはずの場所に
他人が来ていた・・・
ショックだった・・・。

「・・・俺は、桂木龍。」
「え？・・・桂木龍・・くんって言うんだ」
「あんたは？」
「・・・近藤真美」
「そ。　なんか悩んでんの？」
「・・・なんで？？」
「なんでって・・・
俺はなんか悩んだときにここに来てるから」
「そか・・・ね！龍くんって呼んでもいい？」
「あ？えーよ」
「私のことは、うーん・・・まみって呼んで！」
「おー・・・まみさ、無理してテンション高くしなくていいから」
「なんで？」
「・・・きつそう」

あ、そっか。
私きついんだ。今の自分、かわいそうだな・・・

「とりあえず！無理すんなよな！まみ！」

そう言ってこげ茶色の髪をした龍くんは
山を降りていった