『夕へ



 この手紙を読んでいる頃、
 私はもう空の上かな?

 夕と離れて寂しいけど
 笑顔で私を見送ってください。

 1年間って 
 世界のみんなにはあっという間だけど
 私達には長く感じるね?

 私は夕がいて
 幸せでした。
 私がピンチになった時、
 いつも助けてくれて


 ありがとう。


 愛してます。
 いる場所は違っても
 見上げている空は同じです。

 
 また1年後、会いましょう。



               梓』







「う、うわぁぁぁぁっ・・・」






俺はその便箋に

涙を落した。

切なくて甘い、温かい

透明な涙を・・・。