「俺、梓をとられるのが怖くて でもなんだか言えなかった。 ごめんな、怖かったよな?」 夕は抱きしめてくれた。 優しく、切なく・・・。 「でも、夕が助けに来てくれたから!」 「ククッ、サンキュ。」 怖かったよ、 ホントはすっごく怖かった。 陸君の見つめる鋭い瞳から 逃げられなくて 夕の顔が何度も浮かんできて 私はその夕に助けを求めた。 けどそこの夕は 手を振り払って悲しそうな顔をして 去って行ってしまったの。