ってそんなことはどうでもよくて! 棗くんが手を離してくれなきゃ準備ができない。 つまり遅刻しちゃう。 「あー分かった分かった。んな顔すんな」 私のそんな気持ちに気付いたのか、手を離し、リビングへ戻っていった。 ……ちょっと待てーい!! なんで棗くんが普通にいるわけ!? いや、さっきの時点で気付けよって話なんだけど。 お姉ちゃんもお姉ちゃんだよね?!家に入れちゃうなんて。 いや、まぁ確かに外で待たせるのもあれだけど! 入れたなら入れたって言ってくれればいいのに。