俺は久し振りに帰った 特に思い出のない実家に 愛を感じる ――独り 俺は改めて自分の境遇を嘲るのだ ――― 二人はどうしているだろうか 正直に気持ちを伝え合えば 一寸先の答えをつかめるのに 興味と不安とに駆られた俺は 立ち上がり 微かな記憶を頼り 弟達の元へ向かった