「月?つまりは自分からは光れないってか?」 「違うわ。彼は自分だけでも光れるもの。彼が月に似ている理由は三つ…。一つ目は、誰かを光らすのがとても上手だということ。」 彼は私といたら私を目立たせる。 自分が目立とうとはしない。 「二つ目は…。ねぇ恋。恋は月をどう思う?」 「…夜空に浮かぶ宇宙の物体。」 「…そうじゃなくて…。」 私は手を額に当て、呆れるようなポーズをとる。 そして、次に玲に問う。 「玲はどう思う?」 「…みんな、月は神秘的だって言ってるよ。正解?」