平太と別れて10分くらい。 由菜といつも会っていた公園の前を通り過ぎた。 …いや、通り過ぎようとした。 「……何あれ。人?」 公園の定番、ブランコ。 その周りの柵に、寄りかかるようにして立っている何かがいた。 耳が生えてる…兎…? 俺は気になって、その公園に入った。 その人影は、近づくと女の子だった。 「…何してんの?女の子が夜にこんな所いたら、危ねぇよ。」