殺し屋:黒兎


葵が警報を解除してから30秒。


前方の岩が崩れて、人一人が通れるような穴ができた。


暗闇の奥には、階段が。


「あれね。」

「こんな隠し通路があったんだ……。知らなかった。」

「ワインセラーにつながっているらしいわ。しばらく隠れて、隙を見て逃げましょう。」

「うん!」


3つの影が暗闇に消えた。


階段を上って、3人は地上……ワインセラーへと出る。


「人はいないみたいだな。」

「遊己さま、滅多にワインなんて飲まないから……。」

「廊下にも気配がない……。」