ワガママ彼女はオレの妹!?


ここで引き下がるワケにはいかない。


今の私には『私を信じて待っててくれる人』がいるから・・・。


私の言葉に後押しされたのか、女はゆっくりと立ち上がる。


「あなたの父親のことは・・・本当に愛していたわ。彼が裕福な家を捨ててまで、私と子どもを選んでくれたことも本当に感謝していた。この人と子どものために、私も何が何でもがんばろう・・・そう思ってた・・・。けど・・・・。」


女が自分の両手を握り締める。


私の体にも緊張が走る。


「私はそんなに強くはなかった・・・。」


「・・・・・?」


女の言葉の意味を考えて首を傾ける私。


「彼が家を捨てたことで、状況が一変したの。会社を一から興して・・・家にもあんまり帰らなくなって・・・生活は貧しいし・・・1人で・・不安で堪らないのに・・・それでもあなたは容赦なく泣き続けるし・・・・。」


幼児なんだから当たり前じゃん・・・。


それで・・・・何?。


女の言葉の先を思うと何だか逃げ出したくなる。


さっきこの女が口走ったことが真実なら・・・・。