「・・・え?私の居場所を父親から聞いたってことは、全部・・・聞いた・・・のよね?」
喋りながらも徐々に顔が青ざめていく女。
「だから何を?」
私の答えに女は愕然とその場に座り込む。
「嘘・・・。どうしよっ・・・私・・・。」
明らかに動揺してる女を前に私は怖いくらい冷静になれた。
何かあるんだ・・まだ、私が知らない何かが・・・。
「何?ここまで来たんだから腹くくんなよ。」
「・・・・・。」
喋ろうとしない女に次第にイライラしてくる。
「あのねぇ!!ここであんたが話そうが話すまいが、事実は変わんないんだよっ!!」
私の怒鳴り声に女は顔を歪ませる。
私はその姿にハァーっとため息をつく。
「私だっていつまでも過去に縛られてないで前に進みたい。だからここまで来たんだ。・・・あんただってそうでしょ?」

