テル・・っテル・・・。
震える私の肩にママさんがそっと手を乗せる。
「大丈夫。眠ってるだけよ。あなたたちが倒れたところ植え込みだったから、2人とも軽傷で済んだのよ?」
ママさんの苦しみを堪えるようなハニカミに胸がズキっと痛む。
違う・・・。
軽傷どころじゃない・・・。
屋上から飛び降りたのは私なのに・・・
死んだって・・おかしくなかったのに・・・。
こんな・・怪我程度なんて・・・。
なんで・・・・。
今だ目を覚まさないテルに切なさが募る。
なんで全力で庇ったりしたのよ?
私なんか・・・私なんか放っておいてくれて良かったのにっ・・・。
テルの体に巻かれた包帯を見てると、擦り傷しかない自分の体が憎くてたまらない・・・。

