「分かんないって・・・オレはそんな女よりおまえのことが・・・。」
「私ね、パパの結婚認めてあげようと思うんだ。」
「え?」
なんだ?
急に・・。
昨日はあんなに・・・
「昨日テル『結婚認めてやる方が先だ。』って言ったでしょ?」
うっ・・・。
美優の言葉が胸にグサッと刺さる。
・・・言った。
言ったけど・・・・
やべぇ。
そんなに気にしてたのか?
あれは半分八つ当たりみたいなもんで・・・・
「私は『パパのことを思って』結婚に反対していた。その気持ちに嘘はない。」
まっすぐオレを見るその瞳に強い意志を感じて、後ずさりしそうになる。
・・・そんなの最初から分かってたさ・・。
単なるワガママじゃないことくらい・・・。
気づいていたからこそ、みんなおまえの気持ちを無視してまで結婚話を進めなかったんだ。

