後ろからチラっと美優の顔を覗きこむ。


「ぷっ・・・・・。」


思わず笑ってしまった。


アイツは泣きそうなのを必死に堪えて、顔が真っ赤になっていた。


バカだなぁ?意地ばっかはって・・・。


いつの間にか怒りなんか吹っ飛んでた。


オレはそっとアイツの隣に並び、小さな右手をギュっと握り締めた。


驚いて、体をビクっとさせる美優。


来るか?また『キモイんだよ攻撃』くるか?!


だがオレの予想に反して、美優はそのまま何もなかったかのように歩き続けた。


正直オレはまたコイツが怒り出して、元気を取り戻せればそれでいいと思っていたのだが・・・・。


離されなかった左手が、熱を帯びていく・・・。