「あの時点で、今年のプリンスとプリンセスは決まったわね。元々ベストカップルを決めるようなイベントだもの。あれ以上の衝撃は、この先文化祭まであるとは思えないわ。」
水沢の言葉にゴーンと頭に隕石でも振ってきたような衝撃を受けるオレと美優。
なんだ・・・。
オレたちがどんな言い争いをしたところで、結局変わらないってワケか・・・。
心配して損した。
ってか、やっぱりプリンスからは逃れられないってワケか。
あ~あ。
自業自得かなぁ?
オレは諦めたような深いため息をつくと、隣で美優が放心状態になっているのが目に入る。
「プリンセス・・キス・・プリンセス・・キス・・・。」
お経のように呟き続ける美優。
あちゃぁー・・。
こりゃそーとーキテるな・・・。
美優の肩にポンっと手を置くオレ。
「諦めろ、美優。プリンセスもチューも決定だ・・・。」
オレの慰めに美優はハッと気づき、オレを鋭く睨みつける。
「だっ・・だいたいあんたが昨日あんなことしなければっ・・・」
「過ぎたことをとやかくゆーな。」
冷静に言うオレに美優の怒りは爆発した。
「・・・ばっかじゃないのぉ!?」
耳をキーンと貫く美優の声。
3秒機能停止した。
くっそぉ!
なんか腹立ってきた!!
そんなにっ
そんなにっ

