「なっなによ!?」
警戒する美優にオレは強気に詰め寄る。
「絶対にプリンスとプリンセスになるぞ!!」
「ぅ・・・え?!」
突然のオレの宣言にさっきまでの強気な表情は一変、困惑し始める美優。
「で・・出るの?ミスターコン?」
まさか・・・という感じで、恐る恐る聞いてくる美優。
ほほ~う。
美優の態度にオレはニヤリと不適の笑みを見せる。
「お望み通りな?で全校生徒の前であつーいキスを・・・」
「わあぁぁ!!」。
オレの言葉に突然両手を振り回しながら暴れ出した美優。
おもしろい・・・。
やっぱりワガママ美優には、この手の攻撃が1番効くな・・。
「そっ・・そんなのいらないからっ。」
頬を真っ赤に染めながら、首を横にブンブン降る美優。
「何言ってんだよ。プリンセスはプリンスとキスなんだろ?」
美優の頭からボンっと火山が噴火する。
いやぁ~愉快愉快。
オレは満足そうに美優の前で腕を組む。
オレだってプリンスなんて恥ずかしい称号はごめんだし、ましてや人前でキスとかありえねぇけど。
いつも振り回されっぱなしのコイツを翻弄してるとか、マジ最高の気分!
『ふふん』と得意気な顔になっていたオレに、美優はためらいがちに言い返す。
「ってゆーか・・出場者は周りの推薦で勝手に決まるから、本人の意志とは関係ないし・・・。推薦されなきゃ出れな・・・」
「推薦されるでしょ?香宮くんなら。ってゆーか、そんな騒がなくても、香宮くんがこの学園に戻ってきた時点で、プリンセスが美優ならプリンスは香宮くんだから。」
「は?」
なにやら自信ありげに美優の言葉を遮った水沢に固まるオレたち。
ってゆーか
・・・なんだって?
「あんたたち・・・昨日ここでしたこと忘れたの?」
水沢が呆れたかのような視線を向ける。
「あ・・・・。」
お互いの顔を見るオレと美優。
みんなの前で結婚宣言したオレたち・・・・。
もしかして・・・・

