美優はそっとちろるから手を離すと、優しくオレの両手を包み込む。
「分かってる・・・。ちゃんと分かってるから。イジワル言ってごめん・・・。」
美優がほんのり頬を染めて、オレを見上げる。
くぅ~っ!!
やっぱカワイイなぁ!!
オレの『彼女』兼『妹』は!!
「でっもっ!!」
「いっ・・いででで・・・。」
突然オレの手をつねりだした美優。
甘い夢見心地にいたオレを、激しい痛みが現実に呼び戻す。
「なっ何だよ!?いてぇなぁっ!!」
キっと睨みつけるオレを制止するかのように、美優はオレの顔の前に人差し指を向けた。
「言っとくけど、大学時代この私を既婚者にしなかった対価は大きいわよ?」
「は?」
何やら自信満々に宣言する美優の意味が分からない。

