「まさか・・結婚、反対されたの?お父さんに。」


水沢の言葉に『ハっ!』と吐き捨てるような笑いを飛ばす美優。


やっぱムカつく・・・。


「テルがこの学園の生徒になったおかげでね!」


なんだと?


「結婚には反対じゃないって言ってただろ!?」


大事なとこすっ飛ばすなよっ。


「でも学生結婚はダメだって言った!私たちは未成年だから、親の同意なしには結婚出来ないのよっ?!」


「だからっ・・・っ・・。」


美優の瞳が潤んでいることに気づき、オレは黙りこんでしまった。


胸がチクリと痛む。




なんだよ・・・。


文句ばっか言ってたくせに・・・


やっぱりお前も、その日を心待ちにしてたんじゃねぇか・・・。



・・・・そうだよな・・・・。



どんなに憎まれ口たたかれたって、おまえの本当の気持ちだけはちゃんと分かってたはずなのに・・・。



ため息と同時に激しい悔しさが押し寄せてくる。