「ここに編入し直したんだってさ!ロンドンの学校出てんだから必要ないのにっ。」
口を尖らせる美優に肩身が狭くなるオレ。
「ちなみに彼はもう『神崎くん』じゃありませーん!『香宮くん』でーすっ。」
止まない美優の攻撃。
美優の怒りも当然だけど・・・
でも・・
徐々にオレの中で苛立ちが積み重なってくる。
悔しいのはオレだって同じなのに
オレだって必死に現実を受け止めようとしてるのに
オレだって・・オレだって!!
悔しさでオレは、ギリっと自分の拳を握りしめる。
「なんだよっ。約束通り兄妹になったんだろうが!!文句あんのかよ!?」
逆ギレするオレ。
「きょっ兄妹~?」
間の抜けたちろるの声。
「今さら?」
呆れ顔の水沢。
ついでに美優の冷めた目・・・。
全てがオレを責めている・・・。
3人に囲まれて再びオレは小さくなる。
だって・・しょうがねぇだろ?
オレだってこんなつもりじゃなかった。
ウチに帰ったら、正式に母さんたちの同意をもらって美優と結婚しようって・・・
昨日ここで宣言までしたんだぜ?
なのに・・・